乗り鉄ペンギンのSLOW LIFE

鉄道ひとり旅を愛する徒然ペンギンの鉄道ブログです。

【鉄道乗車記】もうすぐ全線復旧!代行バスと651系に乗る(常磐線) 2020.3

憂鬱な日曜日の夜を生きていく。アイスです。

 

さて、来たる3月14日(土)にJRのダイヤ改正が実施されます。

サフィール踊り子の登場や高輪ゲートウェイの開業が話題ですが…

常磐線・9年ぶりの全線復旧」も要注目トピックの一つですよね。

 

2011年に起こった東日本大震災の被害で不通となった常磐線

数年かけて一部区間の復旧を繰り返し、最後に残っている不通区間(現在は代行バスが運転)の浪江〜富岡間がついに開通します。

 

今回は全線復旧前最後の週末というタイミングで、常磐線に初乗車しました。

 

 

仙台〜浪江:復旧は目の前!もうすぐ無くなる「浪江行き」

仙台駅から、701系1500番台・原ノ町行きに乗って今回の旅がスタート!

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岩沼で東北本線と別れた後、亘理まではそこそこ乗客が多かったです。

福島との県境に位置する山元町は、いちご狩りで有名。

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1時間15分ほどで原ノ町に到着。

ダイヤ改正後も、普通列車は当駅で必ず乗り換える必要があります。

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おつぎはクロスシート719系に乗り換えます。

浪江行きのアナウンスが聞けるのも残り1週間。

ダイヤ改正後、全ての普通列車はいわき行きで運転されます。

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沿線は変わらず以下のような景色が続きます。生活感がどんどん薄らいでいく…

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20分で浪江駅に到着しました。富岡方面へと続く線路はもう準備万端の様子。

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街の外観だけ見るとそこそこ栄えたように感じますが、実際は…?

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浪江〜富岡:原発事故で失われた故郷の生活。代行バスで帰宅困難区域を通る

代行バスの出発までは2時間ほどあったので、駅前を少し歩いてみました。

原発事故の被害を受けた浪江町の現状を見て、正直に言うと辛い気持ちになりました。

歩道は怖いほど人の気配がなく、多くの建物は9年前の姿のまま廃墟と化しています。

その一方で、除染土壌の運搬車や廃墟の解体工事を行う業者のトラックはひっきりなしに走っています。かつてホテルだった建物は、工事業者の宿舎となっていました。

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駅前には放射線量を測定する機械がありました。

約0.20マイクロシーベルト/hでした。除染対象基準は0.23マイクロシーベルト/h以上みたいなので、結構ギリギリの数値。

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駅前のカフェで休憩していたらいい時間になりました。

こちらが浪江と富岡を結ぶ代行バス

※運転手さんたちの話を聞くと、どうやら午前中に安倍総理浪江町を訪問していたらしいです。ニアミスでした(笑)

このバスと接続している電車が到着した途端、バス車内は「あの電車」がお目当ての撮り鉄の皆さんで満席になりました。一本前の電車で早めに乗り込んだのは正解だったかな。

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噂で聞いていたような撮影規制は特にありませんでした。

放射線量が高い帰宅困難区域を通るため、窓は絶対に開けてはいけません

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帰宅困難区域への立入禁止の柵がいたるところに設けられています。

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9年前から時が止まっています・・・

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富岡〜いわき:元特急の豪華すぎる普通列車651系乗り納め

悲しい風景を見ていたらあっという間。富岡駅へ到着しました。

浪江駅周辺よりはまだ復興が進んでいるでしょうか。放射線量も比較的低め。

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駅はカメラを持った人々で溢れていますが…

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我々のお目当てはこちら!

かつて特急「スーパーひたち」で使われていた651系です。

1989年の登場時から、そのデザイン性を高く評価されていた特急用車両。「タキシードボディのすごいヤツ」なんて渾名も付けられていたそうです。

特急は既に全てE657系に置き換えられ、現在は富岡〜いわき間の普通列車2往復に充当されていますが、今回のダイヤ改正で引退の予定です。

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「普通」の方向幕もちゃんと用意されています。

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最後の雄姿をカメラに収めようと、多くの人が集まっていました。

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まさに「豪華すぎる普通列車」。リクライニング完備です。

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快適過ぎるラストラン。車窓からは時折太平洋を臨むことができます。f:id:penguin0329:20200307211706j:image

 

ちょうど日が沈んだ頃に、終点のいわき駅へ到着。

いわき市福島県で最も人口が多く、東北でも屈指の大都市です。

(駅前を比べると郡山や福島の方が栄えている気はしますが)

※この日、いわきで福島初のコロナ感染者が出たのはタイミング悪い…(苦笑)

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後継車のE657系もホームに停車中でした。

両数が全然違うので、651系と綺麗な横並びで撮影することはできません。

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駅前。大きな商業施設はないですが、飲み屋が多くそこそこの賑わいです。

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次回は磐越東線の様子をお届けしたいと思います。